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RESEARCH-136No Edge棄却 — REJECTED

セッションをまたぐ継続は、ゼロだった

金利差レジームで条件付けたキャリー(H1)と、クロスセッションの方向継続モメンタム(H2)——二つの独立した仮説を同時に検証しました。H1は全ペアでVal符号反転、H2は横断方向で完全Null(IS avg=−0.07pip、p=0.93)。非JPYセッション方向性エッジの不在(Discovery 39)を、独立な証拠で補強する結果でした。

対象 JPYクロス / FXメジャー 金利差ゲート(H1)・XSモメンタム(H2)死因 No Edge・Val符号反転検証 K=8 / OOS封印維持
H2 T1 IS avg
−0.07pip
ほぼ完全にゼロ
H2 p値
0.93
完全Null
H1(金利差ゲート)
全棄却
Val 符号反転

01狙い — 二つの仮説を一度に問う

R136は性格の異なる二つの仮説を同時に検証しました。

H1:金利差レジームゲート。各通貨の金利差(キャリーの源泉)が広いか狭いかでレジームを分け、キャリーが効く局面だけにエントリーを限定すれば、キャリー戦略の「死亡」を回避できるのではないか。いわば外部条件を死亡検知器として使う発想です。

H2:クロスセッション・モメンタム。あるセッション(例:ロンドン)で強く動いた方向が、次のセッション(例:NY)にまたいで継続するのではないか。これは複数ペア横断(cross-sectional)で「最も強く動いたペアを買い、最も弱いペアを売る」形で検証しました。

02検証 — H1は裏返り、H2はゼロだった

H1(金利差ゲート)は、検証期間(Val)で全5ペアが符号反転しました。「キャリーが効くはずのレジーム」で逆に負ける——死亡検知器の前提そのものが崩れています。

H2(クロスセッション・モメンタム)は、横断方向に選別力が一切ありませんでした。主テストT1の IS avg=−0.07pip、p=0.93。これは「弱い」ではなく「完全にゼロ」です。最も強く動いたペアも、最も弱く動いたペアも、次のセッションでの振る舞いに差がありません。

RESEARCH-136のH2 T1 IS平均-0.07pip(p0.93)を示す、ほぼゼロの棒グラフ。
図:H2 T1 のIS平均は−0.07pip(p=0.93)。クロスセッション方向継続には統計的に検出可能な構造が無い。出典:RESEARCH-136 H1/H2レポート。

03崩壊の機序 — 非JPYセッションには方向の記憶が無い

H2のゼロは、当研究所が別キャンペーン(R126〜130)で確定したDiscovery 39:H1/D1スケールの非JPYセッション方向性エッジは2020-2024に不在を、独立に補強する証拠です。セッションをまたいで方向が継続する、という直感的なモメンタムは、JPYキャリーのような特定の実需フローが無い限り存在しません。ロンドンで強かったペアがNYでも強い保証はなく、市場は各セッションの開始時点で方向の記憶をほぼリセットします。

H1の符号反転は、R120と同型の失敗です。外部条件(金利差)でキャリーをゲートしても、その条件の意味自体がレジームで裏返るため、ゲートが逆機能する。外部条件は万能スイッチではありませんでした。

04この棄却から得た教訓

「独立な不在の証拠」は、地図を確定させる

R136単体では地味な棄却だが、その価値は独立性にある。R126〜130とは別の仮説・別の設計で、同じ「非JPYセッション方向性エッジの不在」に到達した。複数の独立な研究が同じ結論に収束するとき、それは偶然ではなく構造である確度が上がる。

含意は明快——当研究所の生存エッジは「セッションをまたぐ汎用モメンタム」ではなく、「特定キャリー/セッション構造(R107/R086/R044系)」に一貫して限られる。外部条件は、効く局面を切り出す万能フィルターではなく、それ自体がレジーム反転リスクを抱える。金利差ゲートで救えるキャリーは無かった。

05探索空間を「閉じる」研究の役割

すべての研究が新しいエッジを見つける必要はありません。R136のように「ここには無い」を確定させる研究は、今後の探索が無駄な方向へ伸びるのを防ぎます。クロスセッション・モメンタムと金利差ゲートは、これで打ち止め。残った資源は、実証済みの生存ファミリーの深掘りと、本当に外部の情報(実VIX・実質金利・COT)へ向けられます。失敗の地図は、成功の地図と同じくらい価値があります。

この棄却を生き延びた検証へ

棄却は、生き残ったロジックの「裏取り」だった。

当研究所は、棄却した研究と同じ規律でプロダクトを検証しています。各EAの検証ランク・MT5実機の成績・正直な弱点はプロダクトページに開示しています。失敗の記録を読んだうえで、生き残った検証をご覧ください。

検証条件: 対象=JPYクロス/FXメジャー/H1=金利差レジームゲート・H2=クロスセッション横断モメンタム/K=8・OOS2025封印維持。 掲載数値はバックテスト・統計検証の実測値であり、フォワードテストは実施していません。

免責: 本ページは検証プロセスと棄却記録の開示を目的とした研究ノートです。投資助言ではありません。バックテスト結果は過去データに基づくものであり、将来の利益を保証しません。FX取引には元本割れのリスクがあります。図表はすべて実データ(検証レポート)からの再描画であり、生成AIによる作画は含みません。