価格データだけでは効率の壁を越えられないと痛感し、VIX・DXY(ドル指数)・金利差という非価格データで 円キャリーの強弱を条件付ける探索に進みました。最も有望に見えた「DXY高→円キャリー継続→JPYクロス買い」は2023-2024年に機能。 ところが2025年、この効果は符号ごと反転しました。外部条件付きエッジ最大の弱点——レジーム消滅——の生々しい実例です。
R117では価格由来の合成USDファクターを試し、全セルでコスト負け。 Discovery 27:価格由来プロキシは結局「価格=効率の壁」を越えない、と判明しました。 そこで真の外部条件付けには非価格データが要ると考え、R118でVIX/DXY/US金利/MOVE/GOLDの 日次パイプライン(先読み防止・確定足のみ参照)を構築しました。
R120:「DXY上昇→JPYクロスLONG」を2025年で確認 → 全3ペアで予測と逆符号 (GBPJPY D=−19.4pip 等、Perm p=0.66〜0.97の完全null)。 診断すると、DXY高のON日よりOFF日の方が大幅に高リターン(GBPJPY: ON +2.55pip vs OFF +21.95pip)。 2023-2024の効果が2025に完全反転していました。
R136:金利差レジーム(WIDE/NARROW)でキャリー強度を条件付け → Valで全5ペア符号反転。 「死亡検知器」の前提が崩れました。
2023-2024年の「ドル高=リスクオン=円キャリー継続」という関係は、BoJの利上げ転換と 2025年のTrump関税ショックで書き換えられました。同じ「DXY高」でも、2025年は 「リスクオフ・キャリー巻き戻し」のサインに変わった。外部条件付きエッジは、 その条件と結果を結ぶ機序が政策・地合いに依存するため、1-2年で寿命を迎えることがあります。
だからこそ、当研究所は商用化の条件に「エッジの機序を1段落で誠実に説明できること (=消滅を検知できること)」を据えています。説明できないエッジは、消滅の瞬間も分かりません。
非価格データのパイプライン自体は資産として残りました(今後の「死亡検知器」の土台)。 外部条件付けは打ち止めですが、レジーム消滅を機序で説明・予測する仕組みづくりへ続きます。
符号反転を1-2年で経験したからこそ、「なぜ効くか」を説明できないロジックは昇格させません。
検証条件: 対象=JPYクロス/外部データ=VIX・DXY・US金利・MOVE・GOLD(日次・確定足のみ参照=先読み防止)/ R120はOOS2025を消費済み(残る独立検証はフォワードのみ)/R117・R136はOOS封印維持。 掲載数値はPythonバックテストの実測値であり、フォワードテストは実施していません。
免責: 本ページは検証プロセスと棄却記録の開示を目的とした研究ノートです。投資助言ではありません。 バックテスト結果は過去データに基づくものであり、将来の利益を保証しません。FX取引には元本割れのリスクがあります。 図表はすべて実データ(検証レポート)からの再描画であり、生成AIによる作画は含みません。