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RESEARCH-117 / 120 / 136 レジーム消滅 棄却 — 外部軸打ち止め

「ドル高なら円安が続く」——その仮説が、
たった1年で符号ごと反転した

価格データだけでは効率の壁を越えられないと痛感し、VIX・DXY(ドル指数)・金利差という非価格データで 円キャリーの強弱を条件付ける探索に進みました。最も有望に見えた「DXY高→円キャリー継続→JPYクロス買い」は2023-2024年に機能。 ところが2025年、この効果は符号ごと反転しました。外部条件付きエッジ最大の弱点——レジーム消滅——の生々しい実例です。

対象 JPYクロス(DXY/金利差/VIX条件付け) データ VIX・DXY・US金利・MOVE・GOLD(確定足のみ) 死因 外部条件の符号反転(レジーム消滅) 検証 R120はOOS2025消費/他は封印
2025 DXY高ON日(GBPJPY)
+2.55pip
「継続」のはずが低リターン
2025 DXY低OFF日
+21.95pip
条件と逆の日が大きく伸びた=反転
R120 検証ペア
0/3
全3ペアで予測と逆符号(D<0)

01なぜ非価格データに進んだか

R117では価格由来の合成USDファクターを試し、全セルでコスト負け。 Discovery 27:価格由来プロキシは結局「価格=効率の壁」を越えない、と判明しました。 そこで真の外部条件付けには非価格データが要ると考え、R118でVIX/DXY/US金利/MOVE/GOLDの 日次パイプライン(先読み防止・確定足のみ参照)を構築しました。

02有望に見えた仮説と、その反転

R120:「DXY上昇→JPYクロスLONG」を2025年で確認 → 全3ペアで予測と逆符号 (GBPJPY D=−19.4pip 等、Perm p=0.66〜0.97の完全null)。 診断すると、DXY高のON日よりOFF日の方が大幅に高リターン(GBPJPY: ON +2.55pip vs OFF +21.95pip)。 2023-2024の効果が2025に完全反転していました。

2025年のGBPJPY月曜キャリー平均損益。DXY高ON日が+2.55pip、DXY低OFF日が+21.95pipで、条件と結果の関係が反転している。
図1:2025年、DXY高ON日(+2.55pip)よりDXY低OFF日(+21.95pip)が大きく伸びた=「DXY高=円安継続」仮説の符号反転。出典:RESEARCH120_rejection_report.md。

R136:金利差レジーム(WIDE/NARROW)でキャリー強度を条件付け → Valで全5ペア符号反転。 「死亡検知器」の前提が崩れました。

03なぜ反転したか(機序)

2023-2024年の「ドル高=リスクオン=円キャリー継続」という関係は、BoJの利上げ転換2025年のTrump関税ショックで書き換えられました。同じ「DXY高」でも、2025年は 「リスクオフ・キャリー巻き戻し」のサインに変わった。外部条件付きエッジは、 その条件と結果を結ぶ機序が政策・地合いに依存するため、1-2年で寿命を迎えることがあります。

Discovery 31:外部条件付き効果は符号ごと反転しうる

だからこそ、当研究所は商用化の条件に「エッジの機序を1段落で誠実に説明できること (=消滅を検知できること)」を据えています。説明できないエッジは、消滅の瞬間も分かりません。

04残ったもの

非価格データのパイプライン自体は資産として残りました(今後の「死亡検知器」の土台)。 外部条件付けは打ち止めですが、レジーム消滅を機序で説明・予測する仕組みづくりへ続きます。

消えるエッジを、消える前に知る

機序を説明できるエッジだけを、商品にする。

符号反転を1-2年で経験したからこそ、「なぜ効くか」を説明できないロジックは昇格させません。

検証条件: 対象=JPYクロス/外部データ=VIX・DXY・US金利・MOVE・GOLD(日次・確定足のみ参照=先読み防止)/ R120はOOS2025を消費済み(残る独立検証はフォワードのみ)/R117・R136はOOS封印維持。 掲載数値はPythonバックテストの実測値であり、フォワードテストは実施していません。

免責: 本ページは検証プロセスと棄却記録の開示を目的とした研究ノートです。投資助言ではありません。 バックテスト結果は過去データに基づくものであり、将来の利益を保証しません。FX取引には元本割れのリスクがあります。 図表はすべて実データ(検証レポート)からの再描画であり、生成AIによる作画は含みません。