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RESEARCH-121完全Null棄却 — REJECTED

ゴトー日の仲値リバーサルは、統計的に存在しなかった

ゴトー日(5・10・15・20・25日と月末)の仲値(東京9:55=GMT00:55)後にUSDJPYが反転下落する——FXで広く知られた経験則を、M1価格データで正面から検証しました。全4テストが非有意。主テストはむしろ予測と逆符号(D=+1.25pip、p=0.503)の完全Nullで、有名な「仲値後の下落」は統計的に検出できませんでした。

対象 USDJPY / EURJPY時間軸 仲値 GMT00:55 後死因 完全Null・予測と逆符号検証 4テスト / OOS封印維持
主テスト IS D
+1.25pip
予測と逆符号(下落せず上昇)
p値
0.503
完全Null(Perm p=0.261)
有意テスト
0 / 4
T4のみp<.05→Val失敗

01仮説 — 「仲値の実需買い」の反動を取る

ゴトー日(5の倍数の日と月末)は、輸入企業などの決済が集中し、東京9:55の仲値に向けて実需のドル買い(USDJPY上昇圧力)が出やすい——これは市場参加者に広く知られた経験則です。そして「仲値で買いが出尽くした後は反動で下落する」という続きの経験則を、ポストフィックス(仲値後)SHORTとして検証しました。

主テスト(T1)はUSDJPYを仲値後(00:56)にSHORTし、03:55に決済。比較対照として、月末限定(T2)、EURJPY版(T3)、そして仲値のLONG(T4)も同時に登録しました。ドリフト(一方向の地合い)を相殺するため、主統計量は D = mean(ゴトー日) − mean(非ゴトー日) を同一曜日フィルタ下で算出しています。

02検証 — 4テストすべてが非有意、主テストは逆符号

結果は、経験則の信奉者には意外なものでした。主テストT1の差分 D は+1.246pip(仲値後はむしろ上昇)、p=0.503、並べ替え検定 Perm p=0.261——完全なNullです。他のテストも T2(月末)p=0.919、T3(EURJPY)p=0.185 と非有意。

出典:RESEARCH121_rejection_report.md(Full Era IS・同一曜日フィルタでドリフト相殺)
テスト内容IS Dp値判定
T1(主)USDJPY post-fix SHORT+1.25p0.503逆符号・完全Null
T2月末限定0.919非有意
T3EURJPY版0.185非有意
T4pre-fix LONG+1.63p0.040IS弱有意→Val逆転で失敗
RESEARCH-121の4テストのp値棒グラフ。3テストが0.05を大きく上回り非有意。
図:全4テストのp値。T4のみp<0.05だが検証期間(Val)で符号反転して失敗。出典:RESEARCH121_rejection_report.md。

IS段階で非有意である以上、禁止⑦(IS非有意のものはVal/OOSで機能しても棄却)が直ちに適用され、即棄却です。OOS2025は封印したままです。

03崩壊の機序 — 効果は「スプレッドに吸収されるか、判定前に完結している」

では、広く知られた仲値効果は嘘なのでしょうか。より正確には、M1の中値(mid)価格データの上では統計的に検出できない、ということです(Discovery 30)。考えられる理由は二つあります。

エッジ減衰カーブを描いても「反転」は現れず、ゴトー日も非ゴトー日も仲値後は同様に緩く上昇するだけでした。差分が無いのです。

04この棄却から得た教訓

カレンダーアノマリーは「差分Dが正か」を確認してから進む

「ゴトー日は仲値後に下がる」のような制度的フロー仮説は、まず D = mean(該当日) − mean(非該当日) が予測どおりの符号を持つかを確認してから先に進むべきである。本研究では主テストが逆符号だった時点で、勝率やPFを見るまでもなく終わっている。

唯一の肯定的痕跡はT4(仲値前LONG、IS p=0.040・4/4年同符号)だったが、これもValで符号反転(D=−0.48pip)して消えた。仮にこれを追うなら、未使用データ(別ペアEURJPYやModern Era)での1回限りのSurprise再登録(新研究ID・p閾値を半分に強化)でのみ許される。同じデータを見直して結論を変えることは禁止である。

05なぜこの「ゼロ」を公開するのか

仲値リバーサルは、検索すれば必ず出てくる有名な手法です。その有名な手法が、まともに統計検証すると差分すら出ない——これを記録に残すこと自体が、当研究所の信頼資産です。「広く知られている」ことと「統計的に再現する」ことは別物であり、当研究所は後者しか採用しません。有名・直感的なほど、検定を厳しくする。R121はその姿勢の標本です。

この棄却を生き延びた検証へ

棄却は、生き残ったロジックの「裏取り」だった。

当研究所は、棄却した研究と同じ規律でプロダクトを検証しています。各EAの検証ランク・MT5実機の成績・正直な弱点はプロダクトページに開示しています。失敗の記録を読んだうえで、生き残った検証をご覧ください。

検証条件: 対象=USDJPY/EURJPY/仲値GMT00:55前後/主統計量 D=mean(ゴトー日)−mean(非ゴトー日)・同一曜日フィルタ/4テスト・OOS2025封印維持。 掲載数値はバックテスト・統計検証の実測値であり、フォワードテストは実施していません。

免責: 本ページは検証プロセスと棄却記録の開示を目的とした研究ノートです。投資助言ではありません。バックテスト結果は過去データに基づくものであり、将来の利益を保証しません。FX取引には元本割れのリスクがあります。図表はすべて実データ(検証レポート)からの再描画であり、生成AIによる作画は含みません。