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RESEARCH-078OOS崩壊棄却 — REJECTED

IS PF2.37の反発エッジが、OOS(2025)でPF0.80に崩れた

前日に大きく下げた(<−80pip)翌日、GMT01:00で反発を買う——インサンプルではPF2.37と有望でした。しかし検証期間(2025年OOS)でPF0.80に崩壊し、ウォークフォワード分析は後半4連敗。BoJ利上げ局面の構造変化が、平均回帰の前提そのものを書き換えていました。

対象 GBPJPY ほか JPYクロス時間軸 D1ショック→GMT01反発死因 OOS崩壊・レジーム変化検証 IS 2020–2023 / Val 2023–24 / OOS 2025
IS PF
2.37
Bonferroni僅差落ち
OOS PF(2025)
0.80
損益分岐割れ
WFA 通過窓
14 / 18
後半4連敗

01仮説 — なぜ「反発する」と考えたか

前日に大きく下げた相場は売られすぎであり、翌日の東京時間(GMT01:00)に反発しやすい——という平均回帰の発想です。条件は前日リターンが −80pip 以下のJPYクロスで、翌日のGMT01:00に1時間だけBUYで反発を取りにいきます。

この発想には機序的な裏付けもありました。当研究所が確認済みの月曜キャリー再開フロー(GBPJPYがGMT01に強く買われる構造)と同じ時間帯であり、「過剰に売られた直後ほど、東京の機関投資家によるキャリー再開買いが強く効くのではないか」という連結仮説です。IS期間ではこの読みが当たっているように見えました。

02検証 — インサンプルは有望、しかし「僅差」だった

IS(2020–2023)でPF2.37。単体としては魅力的な数字ですが、研究内Bonferroni補正の有意水準は僅差で通過できませんでした。当研究所のGate 3は、こうした「惜しい」候補をRoute B(独立再現)へ回します。つまりこの時点で、IS成績だけでは採用できず、検証期間(Val)とアウトオブサンプル(OOS)での独立再現が昇格の絶対条件になっていました。

RESEARCH-078のIS PF2.37とOOS PF0.80の比較棒グラフ。OOSは損益分岐1.0を割る。
図:IS PF2.37 → OOS(2025)PF0.80。損益分岐(PF=1.0)を割り込み、検証期間で反発エッジは消滅した。出典:RESEARCH-078 rejection report。
出典:RESEARCH-078 rejection report(理想約定・JPYクロス D1ショック→GMT01反発)
区間PF判定
IS(2020–2023)2.37Bonferroni僅差落ち
OOS(2025)0.80損益分岐割れ
WFA14 / 18 窓後半4連敗

03崩壊の機序 — 平均回帰の前提が消えた

OOS(2025)でPF0.80。ウォークフォワード分析は18窓中14窓は通過したものの、後半の4窓が連敗しました。連敗が「後半に集中」していることが決定的でした。これは偶然のばらつきではなく、時間とともにエッジが構造的に劣化したサインです。

背景にあるのは2024年後半からのBoJ利上げ局面です。金利の正常化が進むと、円ショート(キャリー)の巻き戻しが従来より深く・長く続くようになります。「前日の大幅下落は明日反発する」という平均回帰の前提は、下落が一過性のオーバーシュートであることに依存していました。利上げレジームでは、その下落自体が新しいトレンドの一部になり得るため、反発を買う戦略は逆風にさらされます。

04もう一つの落とし穴 — 月曜限定は「独自性」がなかった

月曜だけ切り出すと強い。だがそれは別の研究と同じものだった

条件を月曜限定に絞ると +15〜+16pip と強く出ます。一見すると救済策に見えますが、これは当研究所が別途検証済みの月曜キャリー再開ファミリー(R044/R086系)と同じ現象を観測しているだけでした。新しい独立エッジではなく、既知のエッジの変装です。

「数字が出るなら採用」ではなく「それは本当に新しい優位か」を問うのが当研究所の規律です。既存エッジの言い換えに新しい研究IDを与えれば、同じ優位を何度も数えてしまう(多重カウント)。ここでも、月曜版は独立した発見として数えませんでした。

05この棄却から残したこと

R078は「IS成績が良くても、Bonferroni僅差・WFA後半連敗・OOS損益分岐割れのいずれかがあれば昇格させない」という規律を、もう一度実地で確認した事例です。反発(平均回帰)系のエッジは、検証する市場レジームに強く依存します。利上げのような構造転換期には、過去に効いた平均回帰がそのまま逆風に変わる——この教訓は、外部条件(金利・DXY)に依存する他の棄却研究(R120)とも一本の線でつながっています。

同じ時間帯で生き残ったロジック

崩れたのは「反発」の前提。同じGMT01でも、キャリー再開フローは検証を生き延びた。

R078が頼った平均回帰は利上げレジームで崩れましたが、同じGMT01時間帯の月曜キャリー再開フローは、MT5実機照合まで通過してプロダクトになっています。両者の違い——「反発を当てにいく」のか「実需フローに乗る」のか——が、生死を分けました。

検証条件: 対象=GBPJPYほかJPYクロス/時間軸=D1ショック(前日<−80pip)→翌GMT01反発BUY/IS 2020-2023・Val 2023-24・OOS 2025封印解除済み。 掲載数値はバックテスト・統計検証の実測値であり、フォワードテストは実施していません。

免責: 本ページは検証プロセスと棄却記録の開示を目的とした研究ノートです。投資助言ではありません。バックテスト結果は過去データに基づくものであり、将来の利益を保証しません。FX取引には元本割れのリスクがあります。図表はすべて実データ(検証レポート)からの再描画であり、生成AIによる作画は含みません。