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用語集 — 指標・検証用語

当研究所のレポート・記事で用いる指標と統計用語の定義です。各指標は戦略の頻度・市場・サンプル数に依存するため、単一の閾値で良否を断定せず、サンプル数Nと信頼区間を併せて評価します。

PFpipPFRFDD SharpeDSRPBOWFAMC ISValOOSShadow OOSNull Model 全13ゲート現実約定モデル近似フォワード
プロフィットファクターPF (Profit Factor)
PF = 総利益 ÷ |総損失|(総損失の絶対値で割る)。1.0で損益分岐。サンプル数が少ないと過大に振れます。
pipPFpip-based Profit Factor
損益をpips(ロット非依存)で集計したPF。金額ベースPF(ロット・通貨・複利に依存)と区別する主指標として用います。
リカバリーファクターRF (Recovery Factor)
RF = 純利益 ÷ 最大ドローダウン。ドローダウンに対する利益効率の参考指標。
ドローダウンDD (Drawdown)
資産曲線のピークからの下落。MT5レポートでは balance/equity ベース、absolute / maximal / relative の区別があります。当研究所がレポートで統一して参照するのは MT5 Strategy Tester 上の証拠金ベース最大DD率(maximal/relative相当)です。DDは過去の最悪ケースであり、損失の上限ではありません(ギャップ・滑りで超過しうる)。
シャープレシオSharpe Ratio
リターンのばらつきに対する効率。= (リターン − 無リスク利率) ÷ 標準偏差。MT5 Strategy Testerが出力する値は年率換算・無リスク利率の調整を行っていないため、一般的な日次年率Sharpeや他資産のSharpeと直接比較できません。記事中で一般基準(おおむね1以上/2以上)に言及する場合、その基準は年率換算した日次リターンのSharpeを前提とします。本用語集および各レポートでは表示種別(年率換算日次/MT5テスター表示値/取引単位/月次)を必ず区別し、異なる種別どうしを横並びで比較しません。低頻度・少標本では不安定になります。
デフレーテッド・シャープレシオDSR (Deflated Sharpe Ratio)
試行回数(探索した戦略・パラメータの数)を織り込んでSharpeを割り引いた指標。多重検定による「まぐれ当たり」を補正します。現実約定モデル近似上で算出したもののみ有効とします。参考: Bailey & López de Prado (2014)。
バックテスト過剰最適化確率PBO (Probability of Backtest Overfitting)
バックテストで最良だった設定が、アウトオブサンプル(OOS)で平均以下に転落する確率。過剰最適化(オーバーフィッティング)の起きやすさを表す指標で、値が高いほど「バックテスト上位=実運用でも上位」という関係が崩れやすいことを意味します。
ウォークフォワード分析WFA (Walk-Forward Analysis)
学習窓と検証窓をずらしながら繰り返し検証する手法。「N/N窓すべて黒字」と表記する場合、窓長・重複率・再最適化方法・合格基準を併記し、重複窓は独立した試験として数えません。
モンテカルロMC (Monte Carlo)
トレード順序やパラメータをランダムに揺らして結果分布を作り、最大DDや破産確率の幅を評価する手法。
学習期間IS (In-Sample)
仮説の構築・最適化に用いる期間。Phase 0(準備)で事前登録し、研究中は固定します。
検証期間Val (Validation)
IS後、OOS前の独立検証期間。
アウトオブサンプルOOS (Out-of-Sample)
研究開始時に封印し、結果を見た後の条件変更を禁止する未見期間。一度見た期間は未見データではありません。後続研究は新規ホールドアウトまたはフォワードを用います。
シャドウOOSShadow OOS
本来のOOS(封印済み未見期間)に触れる前に、擬似的なOOSで先に頑健性を確認する内部手続き。OOSの「使い減り」(一度見ると未見でなくなる問題)を防ぎ、封印期間を温存するために用います。
ランダム戦略比較Null Model
同じ期間・同じ頻度のランダム戦略を多数(1,000回以上)シミュレートし、その分布の上位に入らないロジックは偶然と見なして棄却します。N・順位・経験的p値を併記します。
全13ゲート(検証ゲート・Gate 0〜12)Gate 0–11 提供前審査 + Gate 12 提供後認定
当研究所の検証プロセス。Phase 0 = Gate 0を起点に、データ品質→統計的有意性→コスト耐性→OOS→頑健性→MT5実装照合→時刻同一性までを順番に通過する全13ゲート(Gate 0〜12)です。Gate 0〜11=公開・提供前審査(Gate 0〜10で統計・実装・MT5照合、Gate 11で公開・提供の可否を判定)、Gate 12=提供後のDemo/Live認定・継続監視(Edge Health Monitoring)で構成します。Gate 12(フォワード=最低運用期間に加え、戦略ごとに事前登録した最低取引件数・複数レジーム通過。低頻度戦略は期間より件数を優先)は品質指標(Evidence Stage)を Forward Validated まで進めるための提供後の条件であり、有償提供の必須前提ではありません(各商品のフォワード状況は個別に明記します)。Platinum+はLive認定基準の通過時のみ付与します。なお当研究所の品質評価はPerformance Grade(A/B/C=統計・実装の品質のみ、フォワードと独立)Evidence Stage(Historical Tested→MT5 Matched→Time Verified→Demo Forward Running→Demo Forward Validated→Live Forward Running→Live Forward Validated。Forward は必ず Demo/Live を区別)の二軸で表し、旧来の「Platinum/Gold」等の単一ラベルは用いません。
現実約定モデル近似Realistic Fill Model (approx.)
時間帯別の実測スプレッド・約定遅延・スリッページを織り込んだ評価モデル。リクオート・注文拒否・部分約定・スワップ・手数料までを完全に再現するものではなく(未反映項目は各レポートに明記)、実ライブの完全再現ではなくあくまで近似です。当研究所のレポートで「現実約定モデル近似」と表記するのはこの意味です。
フォワードテストForward Test
過去データではなく、実環境での先行運用。当研究所は次を区別します。①機能確認=Strategy Testerやデモ口座でEAが仕様どおり正常動作するかの確認(成績の根拠ではない)。②デモフォワード(Demo Forward)=デモ口座・将来データでの先行運用。ロジック動作・発注時刻・シグナル再現性は確認できますが、スリッページ・約定拒否・リクオート・実スプレッド・サーバー負荷・流動性は含みません③ライブフォワード(Live Forward)=実口座での先行運用で、上記の実約定品質まで検証します。「MT5 Strategy Tester照合(ヒストリカル)」は①であり、②③とは別物です。「Forward Validated」表記は必ず Demo/Live のどちらかを併記します。

各指標は参考レンジであり、戦略頻度・市場・サンプル数に依存します。本用語集は随時更新します。